発注ガイド

RFP(提案依頼書)の書き方ガイド:テンプレート付き

2026-02-01
16分

RFP(提案依頼書)の書き方ガイド:テンプレート付き

システム開発を発注する際、「何を伝えればいいかわからない」という悩みをよく聞きます。その解決策がRFP(Request For Proposal:提案依頼書)です。

RFPを作成することで、開発会社との認識のズレを防ぎ、正確な見積もりを引き出せます。本記事では、実践的なRFPの書き方とテンプレートを提供します。

RFPとは?なぜ必要なのか

RFPの定義

RFP(提案依頼書)とは、システム開発の目的・要件・条件を文書化し、開発会社に提案を依頼するためのドキュメントです。

❌ RFPなしで発注した場合

  • • 口頭説明だけで要件が曖昧
  • • 開発会社ごとに理解が異なる
  • • 見積もりの精度が低い
  • • 後から「聞いてません」問題が発生
  • プロジェクト失敗率:42%

✅ RFPありで発注した場合

  • • 要件が文書化され明確
  • • 開発会社全員が同じ情報を持つ
  • • 見積もりの比較がしやすい
  • • 契約後のトラブルが激減
  • プロジェクト成功率:78%

RFPに必須の10項目

1

プロジェクト概要

記載内容

  • • プロジェクト名
  • • 発注企業名・業種
  • • 担当者名・連絡先
  • • プロジェクトの背景と目的

例:「現在Excelで管理している顧客情報をシステム化し、営業効率を30%向上させたい」

2

現状の課題

記載内容

  • • 現在の業務フロー
  • • 具体的な問題点
  • • 数値データ(処理時間、エラー率など)

例:「顧客情報の検索に平均12分かかり、重複入力ミスが月20件発生している」

3

システム要件(最重要)

機能要件をMust(必須)Want(希望)Option(余裕があれば)に分類

例:顧客管理システム

【Must】

  • • 顧客情報の登録・検索・編集
  • • 案件管理(進捗ステータス管理)
  • • 営業レポート出力(Excel/PDF)

【Want】

  • • メール自動送信機能
  • • モバイルアプリ対応

【Option】

  • • AI による売上予測
4

非機能要件

記載内容

  • ユーザー数:同時アクセス50名まで想定
  • データ量:顧客データ10,000件程度
  • レスポンス:検索結果は3秒以内に表示
  • 稼働時間:24時間365日稼働
  • セキュリティ:SSL対応、バックアップ毎日実施
5

予算と納期

予算

範囲で記載するのがベスト
例:300万円〜500万円

納期

希望納期と絶対納期を記載
例:2026年6月末(必須)

注意:予算を隠すと、相場より高い見積もりが来る可能性があります

6

提案に含めてほしい内容

  • • 開発体制(チーム構成、担当者のスキル)
  • • 開発スケジュール(工程ごとの期間)
  • • 使用技術・ツール
  • • 費用内訳(工程別の見積もり)
  • • 保守・運用体制
  • • 類似案件の実績
7

選定基準

  • • 価格(30%)
  • • 技術力・実績(30%)
  • • 提案内容の質(20%)
  • • 保守体制(10%)
  • • レスポンスの早さ(10%)
8

提案スケジュール

  • • RFP配布日:2026年3月1日
  • • 質問受付期限:2026年3月8日
  • • 提案書提出期限:2026年3月22日
  • • プレゼン日:2026年3月25-26日
  • • 選定結果通知:2026年3月29日
9

契約条件

  • • 契約形態:請負契約 or 準委任契約
  • • 支払い条件:着手金30%、中間30%、納品40%
  • • 著作権:発注者に帰属
  • • 瑕疵担保期間:納品後3ヶ月
  • • 秘密保持契約(NDA):必須
10

その他の条件

  • • 打ち合わせ頻度:週1回(オンライン可)
  • • ドキュメント:要件定義書、設計書、マニュアル作成
  • • テスト:受入テスト(UAT)実施
  • • 研修:操作説明会の実施

RFP作成の5つのコツ

💡 コツ1:「なぜ」を明確にする

「顧客管理システムを作りたい」ではなく、「営業効率を30%向上させるため」と目的を書く

💡 コツ2:数値で具体化する

「速くしたい」ではなく、「現在の検索時間12分を3分以内に短縮」と数値で書く

💡 コツ3:優先順位を付ける

全ての機能を「必須」にすると予算が膨らむ。Must/Want/Optionで分類

💡 コツ4:画面イメージを添付

手書きやExcelで画面イメージを作ると、開発会社の理解度が大幅に上がる

💡 コツ5:質問を歓迎する

「質問は遠慮なくしてください」と明記。質問が多い会社ほど真剣に検討している証拠

よくある失敗パターン

❌ 失敗例1:曖昧な表現

NG:「使いやすいシステムにしたい」

→ 人によって「使いやすい」の基準が違う

OK:「営業担当者が3クリック以内で顧客情報を検索できる」

❌ 失敗例2:技術指定しすぎ

NG:「React + Node.js + PostgreSQLで作って」

→ 開発会社の強みを活かせない

OK:「技術選定は提案してください(理由も添えて)」

❌ 失敗例3:予算を書かない

NG:「予算は相談して決めたい」

→ 開発会社が適正価格を提示しにくい

OK:「予算は300万円程度を想定しています」

❌ 失敗例4:納期が短すぎる

NG:「来月までに完成させて」

→ 開発会社が辞退するか、品質が低下

OK:「最短納期も提案してください」

まとめ:RFPがプロジェクト成功の鍵

RFP作成は面倒に感じるかもしれませんが、プロジェクト成功率を2倍に高める効果があります。要件を文書化することで、自社の中でも認識が統一され、開発会社との認識のズレも防げます。

最初から完璧なRFPを作る必要はありません。開発会社と一緒にブラッシュアップしていけば大丈夫です。

弊社では、RFP作成のサポートも行っています。「何を書けばいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。

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